栗と言えば秋の味覚でも広く知られています。
モンブランや栗きんとんなどスイーツ界でも人気の食材です。
甘栗も中華街や屋台などで良く見かけますね。
では、甘栗と栗とでは何が違うのかご存じですか?
大きさで比べると、甘栗の方が小さくて栗の方が大きいくらいしか認識なかったですがどうやら栄養価も違うらしい。
そこで今回は、
- 甘栗と栗の違い
- 甘栗と栗の栄養価の違い
- おうちで甘栗風の作り方
についてお伝えしていきたいと思います。
甘栗と栗の違いは?
甘栗と栗ではそれぞれ山地(山の多い地)や品種が異なります。
中国で生産・収穫されたものを甘栗と言い、日本で生産・収穫されたものを栗(和栗)と言います。
中華街で良く見かけるのは中国で生産・収穫されてたからなのですね。
また甘栗とは小粒で、小石が混ざった砂に糖分を加えて蒸し焼きにして作られた栗のことを言います。
一方、栗は大粒で渋皮が剥がれにくく、栗そのものの味を楽しめますが甘味は少ないです。
メモ
- 甘栗は、中国産の小粒の栗を加熱した小石で蒸し焼きにして甘く味をつけたもの
- 栗は、日本で収穫したもので粒が大きく栗自体には甘味は少ないが、そのものの味が楽しめるもの
ちなみに、日本では甘栗の事を「天津甘栗」と呼んでいますが、中国の出荷元が天津という港だった事からそのように呼ばれるようになったそうですよ。
甘栗と栗の栄養に違いは?
甘栗と栗の違いが分かったところで、栄養価の違いについても紹介していきたいと思います。
どちらも炭水化物が主成分なのですが、体に良い栄養分がたくさん摂取できます。
甘栗
甘栗には食物繊維が豊富です。
食物繊維は腸内環境を整え便秘解消や、美しいお肌のためにもかかせません。
そして、カリウムも多く含んでいます。
カリウムは体内の水分量と塩分量の調節に役立ち、余分な水分と塩分を排泄して、むくみや高血圧予防に働きかけます。
また、葉酸も甘栗で多く摂取できます。
妊娠中は、葉酸が細胞の増殖に関わるため、胎児を育てる妊婦さんにとって必要な栄養素です。
とくに、妊娠初期の細胞分裂の盛んな時期は、先天性異常のひとつである神経管閉鎖障害の予防のためにも葉酸を多く取る必要があります。
甘栗は妊婦さんや妊活中の方にオススメのおやつなのです。
- 食物繊維 100gで 8.5g
- カリウム 100gで 560mg
- 葉酸 100gで 100μg
その他にも、ビタミンB群やマグネシウム、鉄、リンなども多く摂取できるのも魅力です。
栗
栗にも甘栗と同じ栄養素が多く含まれていますが、食物繊維やカリウムや葉酸は甘栗の方が多く摂取できます。
(ゆで栗の場合)
- 食物繊維 100gで 6.6g
- カリウム 100gで 460mg
- 葉酸 100gで 76μg
一方、ビタミンCは甘栗100gでは2mgに対し、栗100gでは26mgと栗の方が高くなっています。
糖質は甘栗100gでは40.0gに対し、栗100gでは30.1gと栗の方が低いです。
カロリーも甘栗100gでは222kcal、栗100gでは164Kcalと栗の方が低くなっています。
栗はダイエット中や栗ごはんに適していて、甘栗は甘味がほしい時の栄養補給に良いですね。
甘栗はどうやって作るの?
甘栗が食べたいと思っても、どこにでも売っているわけではないのでわざわざ探さなきゃいけないですよね。
最近では「甘栗むいちゃいました」のように殻をむいてくれたパウチ状のものはコンビニでもスーパーでも手に入りますが、やっぱり殻付きで香ばしさの残る甘栗が食べたい!
自宅で作るにしても、専用の釜なんて家にありませんよね。
こちらでは、自宅でも簡単にできる天津甘栗風の作り方を紹介します。
材料
- 栗 1袋
- 砂糖 大さじ5杯
- 水 コップ1杯
作り方
- 栗を水で洗います。(栗に切れ込みは入れない方が剥くときに楽です。)
- お鍋で1時間くらいよくゆでます。
- ゆで終えたら、すぐに水にさらします。
- フライパンに栗を入れ、砂糖と水を合わせて3〜4回に分けて入れ煎ります。(時間をかけてよく煎ってください。)
フライパンで煎るときに栗がパチパチとはぜるのでお気をつけください。
お皿に移して冷めてきたら皮を剥いて、お召し上がりください。
まとめ
甘栗と栗の違いは大きさだけではなく、生産国や甘味、栄養価にも違いがある事が分かりました。
甘栗
中国産の小粒の栗を加熱した小石で蒸し焼きにして、甘く味をつけたもの
栄養価は甘栗の方が食物繊維やカリウムや葉酸が多く含まれているが、糖質やカロリーも高い
栗
日本で収穫したもので粒が大きく栗自体には甘味は少ないが、そのものの味が楽しめるもの
ビタミンCは甘栗よりも多く含まれている
甘栗も栗も食べ過ぎなければ、美味しくて栄養満点で最高ですね。
天津甘栗風にはなりますが、簡単にお家でも作ることができるので、ぜひ作ってみてはいかがでしょうか。